俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
耳に息を掛けられ、一気に背中がザワザワッときた。
生暖かっ…ああぁぁっ!
…そして、最大の恐るべき事が起こる。
(…ん?)
気配を感じた時にはもう遅い。
「うっ…ふわあぁぁっ!」
全身にゾクゾクゾクッと、電気のような寒気が駆け巡る。
変な声、出ちゃった…!
い、今、この人…!
「きゃあー!この子、おっきぃー!」
この人、触った!
俺の…触った!
股間…!
フリージアさんは急に「きゃぁぁっ!」と興奮し出す。
…え?何で?
俺の…触ったから?!
「みんなみんなぁーっ!…この子、イケメンで筋肉ムキムキで、あそこ大きいぃぃー!」
大きいって…ちょっと!
そんな大きな声で!
すると、彼女(彼?)の呼び掛けで、俺たちの周りには、わらわらと集まってくる。
まるで、犬の遠吠えに反応した野良犬のように。
「は?イケメン…?」
「何だって?…いつの間に!」
「いやあぁぁっ!イケメーン!イケメンよー!」