俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
「…おいおい。いつもやってるみたいな言い方すんな。魔族との取引は、この札幌では条例違反だ。警察絡んでくるとめんどくせーから、たまにこそこそやってる程度だ。…あ、おまえ、風祭に言うなよ?!いくら仲良しだからってよ!」
「言うか!こんなややこやしいこと!…だけど、こんな他に被害被るぐらい堂々とやってたら、今に一斉お手入れ入るぞ!…んっとに、弓削先生、こんなことしなくても優秀なんだから、真っ当に大金稼げんのに…」
木嶋さんとなずなの会話を黙って聞きながら、後ろを着いていく。
そうか。
魔族との取引って、条例違反なのか。
そんな条例あるなんて知らなかった…!
何やかんや、いろいろ未知の世界で。
結構、ショック…。
だって…魔族が人間を食べるイコール、その人間は死…だろ?
人間一人殺すようなもんだ。
「…で?ひょっとして。献上する人間が中にいるのか?…ひょっとして。これから取引しに魔族が来るのか?!」
「………」
木嶋さんはなずなをチラッと見た後。
視線を下に落として、頷く。
何か、バツ悪そう。