俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
ああぁぁっ!最中、まさに最中だよ!
ベッドでは、女性の上に裸の男性が覆い被さっている状態だ。
しかし、元気よく…というには、状況が違っている。
「も、もうダメ…兄貴、す、すんません…」
そう言葉を残して、裸の男はパタッと女性の上に倒れてしまい。
ズルッとベッドから落ちていく。
バターン!と音をたてて仰向けに転がってしまい、動かなくなってしまった。
あぁ、この人もそんな丸出しで…モザイクでしょうよ。
「…あぁっ?!…おまえもダメか!いったい何なんだよだらしねえな!何でセックスするだけでヤローだけがブッ倒れんの!」
木嶋さんは、その男のダサい有り様を見て、怒号を飛ばす。
…しかし、俺のざわざわの原因は。
透け透けのレースキャミソールを着用するのみで、正直、中の裸が丸見えの状態でベッドの上にいる女性だったりする。
「あぁ、殿方が寝てしまいましたわ」
な、何で…!
栗色のふんわりとしたロングヘアに。
キラキラと潤んだ大きい瞳を持つ…妖精のような美しさの女性。
ガチで見覚えのある知り合いだった。
まずい。ヤバい。何で?
何でここにいるの?
沙羅先輩…!