俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
恐ろしい…世の中、恐ろしい!
偶然にも、今朝親父たちから沙羅先輩の親の会社の話を聞き。
そのせいか、授業中のうたた寝で、沙羅先輩との初めて…の、夢を見てしまい。
そして、夜。
こんなカタチで再会しちゃう?!
ガクブルだ。
まさか、初めての相手と…しかも、あまり思い出したくない相手とこんなカタチで再会なんて…!
気付かれないように、思わずこそこそと隠れてしまう。
そして、俺がもひとつ気になるのは。
一緒に乗り込んだなずなの反応だった。
下半身丸出しの失神した男がゴロゴロ倒れており、ど真ん中のベッドでは最中を見てしまい…。
「……」
あぁ…フリーズしてる。
さすがのなずなも開いた口が塞がらないようだ。
「あ、兄貴!…とうとう菊地まで!菊地までもが!」
「あ、あいつ…『俺は絶倫だ!』って自慢気に話してたのに、一時間持たなかったっすよ!」
木嶋さんの周りには、子分だろうか若者たちがぞろぞろと集まってくる。
しかし、当の木嶋さんはふるふると震えている。