俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~

その手当たり次第の男子生徒には、俺も含まれています…。

しかし、先生とも?

VIPやその縁の生徒とは、っていうのは知ってたけど。

そこまで…!



常に柔らかい笑顔を見せて、妖精のような美貌、格が違う凛とした立ち振舞いを持ち。

その姿は神々しく、学園の生徒から羨望の眼差しを浴びていた、沙羅先輩。



…だが、沙羅先輩を抱いた男なら、わかる。



彼女は…獣だ。

ベッドの上で男を喰らう、獣。

妖精の皮を被った、美しい獣なのだ。



しかし、まさか。

こんなカタチで再会するとは思わなかった。



そして、今も。

魔法陣の上で男を喰らい、魔力を高めている。



でも、それが…不思議と、不自然だとは思わなかった。



…いや、待てよ?

冷静に考えるが。



先ほどの話からいくと…魔族に献上されるのは。

沙羅先輩なのか…?




「…で、会社が不当たりを起こしたとたん、寵愛していた娘をいとも簡単に手放す…か。大人ってやること勝手だな」

「不当たりの原因は、役員成り立てホヤホヤの息子のミスだ。やはり、情より血縁ってか?」



やはり…そうなのか。


< 449 / 503 >

この作品をシェア

pagetop