俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
すると、どこからかゴゴゴゴ…と、轟音が響き始める。
地下の室内なのに、髪がフワッと靡く。
…風?
と、思った瞬間。
これもどこからか、ブォォッ!と爆風となって吹き荒れ始める。
あまりの強風に、思わず顔を臥せてしまった。
風?どこから…!
(まさか…)
…その、まさかだ。
風から目を臥せて、一度逸らしてしまった沙羅先輩の方を見る。
そこには…。
噴き上げる風を纏いながら。
バチッとショートする電光と、共に。
(…ああぁぁっ!)
と、叫びたいところだが、その登場の衝撃に、声もでない。
「来たか?…魔族」
木嶋さんが横でボソッと呟く。
だろうな…。
いつの間にか。
沙羅先輩の周りを取り囲むように、現れていた数人の姿。
想像していた通りの見てくれのヤツが、三人。
恐竜コスプレ…というよりかは、今回は鳥人間?
ハシブトガラスのように(すみません…)嘴が異様に大きく鋭い、鷹のレスラーマスクを被ったような顔貌。
でも、体は人のカタチ。中世の鎧を身に付けた人だ。全員、サンタクロースのようなデカイ袋を手にしているが。
なんつー見てくれ…!