俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
…でも、それでも誰にも何も言わずに学園を出たのは。
あの時は、もう何も信じられなかった。
学園の生徒、先生、学園スタンスそのものに対する不信感しかなくて。
早く、そこから消えたかった。
家や親父、兄貴や薫のこともあったけど。
…それだけではなく。
もう、学園そのものが嫌だったんだ。
サッカーは口実じゃないかと言われたら…違う、ともはっきり言い切れない。
(……)
…それは、目の前にいる舞絵も例外ではない。
プレ入園の頃から、親子共々仲良くしていて付き合いも長かったが。
俺が親父や兄貴のことを気にし始めた時、『どうせこいつらも俺自身を見ているワケではなく、兄貴や俺の家柄をみて付き合ってるんだろ?』と、思い始めてしまって。
徐々に腹の内を見せなくなり、表面的なお付き合いとなっていく。
現に、兄貴と薫のことがあった時、みんな知っていたはずなのに、誰一人として俺にはその事を話さずにいて。
結果、当人の俺だけが知らないという、無様な状態となっていた。
きっと…みんな、陰ながら俺のことをバカにしていたに違いない。
そう思い込んでいて。
もう、誰のことも信用出来なかった。
あの時は。
あの時は、もう何も信じられなかった。
学園の生徒、先生、学園スタンスそのものに対する不信感しかなくて。
早く、そこから消えたかった。
家や親父、兄貴や薫のこともあったけど。
…それだけではなく。
もう、学園そのものが嫌だったんだ。
サッカーは口実じゃないかと言われたら…違う、ともはっきり言い切れない。
(……)
…それは、目の前にいる舞絵も例外ではない。
プレ入園の頃から、親子共々仲良くしていて付き合いも長かったが。
俺が親父や兄貴のことを気にし始めた時、『どうせこいつらも俺自身を見ているワケではなく、兄貴や俺の家柄をみて付き合ってるんだろ?』と、思い始めてしまって。
徐々に腹の内を見せなくなり、表面的なお付き合いとなっていく。
現に、兄貴と薫のことがあった時、みんな知っていたはずなのに、誰一人として俺にはその事を話さずにいて。
結果、当人の俺だけが知らないという、無様な状態となっていた。
きっと…みんな、陰ながら俺のことをバカにしていたに違いない。
そう思い込んでいて。
もう、誰のことも信用出来なかった。
あの時は。