俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
信用出来ない…そうだったかもしれない。

あの時は。

でも、今考えると…俺の態度と行動は、失礼極まりなかったと思える。

学園を出た事に後悔はしてないけれど、もっと冷静になっていればという後悔はあった。

だから…。



「…いや、本当にごめん。せめてカトレア会のみんなには話しとくべきだった。あの時は周りが見えてなかったし…ごめん」



改めて頭を下げると、舞絵のため息が聞こえた。



「…すまないという気持ちがあるんでしたら、今度のカトレア会の定例会は断らないでください?」

「………」

カトレア会の定例会…ようするに、メンバーでのお食事会、お茶会です。

「みんな、伶士に会いたがっています。あと…私達も伶士に謝らなければなりません」

「…え?俺に?…何で?」

「頼智さんと宮内の件で好奇の目に晒されて苦しんでいるあなたに、寄り添って守りきることが、私達には十分出来ていませんでした。これでは伶士が愛想をつかして学園を出ていくのも無理はありません」

「いや、愛想をつかしてなんて…それに、兄貴と薫の件は、もう大丈夫だから」

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