俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
「…それでは伶士、いろいろ忙しいので、今度の定例会は4月になりそうです」

「あ、そう…」

「…今度こそはぜひ!いらして下さいな?」

「あ、ああ…」



今一度念を押されて、怯んでしまう。

迫力あるな…。

っていうか、俺、一人だけ学校違うのに参加しなきゃダメか?

俺のことなんて、もういいだろ。ホントに。固執してんの舞絵だけじゃね?



「その定例会では、良い報告を期待していてください?…では」




そう言って、手を振って父親と共に控え室を出ていく舞絵。

舞絵が何のことを言っているかはわからず。

俺にはそんなに関係ないと、聞き流していたが。

…まさか、学園で大変なことが起こってるなんて、この時は考えもしなかった。




突然振ってきた再会に気力消耗し、一息つく間もなく。

パーティーは開始時間を迎え、一族揃って会場へと向かう。

まるで民族大移動のようだ。



はぁ…慌ただしい。

もう疲れた。

パーティー始まったら、知り合いにちゃっちゃと挨拶して、さっさと部屋に戻ろう。

社交辞令あんまり得意じゃない。



それに…部屋に戻ったら、なずなに連絡しないと。


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