俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
麗華さんが友達にポテト奢ってもらった?

嘘でしょ。

麗華さんちのオガサワラリゾートは、そこらのセレブよりもランク上のセレブだったから、北桜ではいつも麗華さんがみんなにアフタヌーンティーを振る舞っていたのに…?

なのに、平民の友に奢ってもらう…?

これ、センセーショナルな出来事だぞ?



「…麗華さん、高校ではお金持ちであること隠してなかったんですか?」



疑問に思ったことをストレートに質問してみる。

それは、俺が高校に通う際に気を付けていたことだからだ。

身分隠しの術。



しかし、麗華さんはあっけらかんと答える。



「…え?もちろんですわよ?お金持ちお嬢様キャラで通っておりましたの!…オホホホ!」



ここ一番の高笑いだ。

こんなに高笑い上手い人、お会いしたことない。

そして、逆質問を吹っ掛けられる。



「…あれ?伶士さんはお友達にお話ししてないのですか?自分が橘建設の社長の息子だと」

「だって…」



それは、俺が北桜学園で味わったツライ思い出があるからだ。

家柄に負けるという…。



すると、麗華さんはまたしても「オホホホー!」と高笑いした。


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