俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
陰陽師パワー、久々に見た。
あの事件から、二ヶ月半。
いつ見ても信じられないし、圧巻だ。
しかし、なずなはこんな仕事もするんだな。
親父…ひょっとして、これを見せたくて俺を連れてきたんだろうか。
その後、その鏡が置いてある奥に、小笠原社長を含め大人数人が穴を掘っている。
そこへ、スーツ姿の長身の男性がサッカーボールぐらいの大きさの球体を抱えてやってきた。
あれ、何?
碧緑色の…石?
それを掘った穴に収める。
そして、掘り返した土をもどして埋めていた。
「…デカい石、埋めたの?」
「あれはパワーストーンだ。菩提が注文して持ってきた」
「パワーストーン?…何のため?」
「地の気の流れを周辺の土地と足並み揃えて、良い気が流れるようにするんだ」
「………」
わからん。
それより、そのパワーストーンを持ってきた長身の男性が気になる。
すごい背高い。190近くあるんじゃなかろうか。
それに、頭がちょいボサボサで、前髪長く、目が隠れてる。背中丸まってる。
もさっとしている米津なんとかみたいだ。
動きも機敏ではなく、もさっとしてるのが気になるんだよ。
…このパワーストーンを巡る事件が起こるのは、だいぶ後の話になる。