俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
『いや、大丈夫。今ちょうどメシ食い終わったとこ。ペンタグラムで夕飯食べてた』

「あ、あそこ、そうか…」

『…で?どした?珍しいな。私に電話なんか』



あのカフェで外食中でしたか。

珍しい…そうだな。

電話なんて、あの積丹に行った時以来だ。



「…じ、実は…」

『実は?』

「ペンギン様辻斬り事件が起きた…」

『…は?』

「…じゃなくて、ちょっと聞いてほしい話あるんだ」

『は?おまえ、今のボケたつもり?全っ然わっかんねーわ』



手厳しいツッコミをされてしまいましたが。

取り敢えず要件を促されたので、薫の一件を説明することに。



薫の名前と、元カノということは伏せて、中等部の友人が…と、いうことにする。

…別にやましいことがあるわけじゃないけど、気分的になずなに知られたくないな、なんて思ってしまった。



友人が、夜部屋に一人でいると、変な物音がしたり、『殺してやる』と声が聞こえたり、金縛りに合ったり。

しまいには、ペンギン様のぬいぐるみが、頸動脈がズバァーン!と…!



『…だから、ペンギン様辻斬り事件か。へぇー』


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