俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~

「…で、友達が困ってるから、どうなのか見てほしいんだけど…恐がって、不安がってる」

『へぇー…』



そして、少し間が空いた。

向こうは、何やら黙って考え事をしてる?

沈黙されると、ちょっと焦る。



え…ダメかな。

俺ごときの頼みなんて。

勢いで電話してお願いしてしまったが。

こいつは、プロ。

仕事を選ぶんだろうか。



「だ、ダメ…?」



恐る恐る尋ねてみる。

断られたら、ショックかも。



『いや。いいよ』

「ほ、ホントか?!」



その了解の返事に、ホッと胸を撫で下ろす。

OKしてくれた…。



『とは言っても、しばらく予定だらけで早くて来週の日曜日になるんだけど、それでもいいなら』

「ちょっと待って。聞いてみる」

『おう。よかったら、連絡くれ。その日曜日ならいつでもいいぞ』

「わかった!ありがとう!…あと」

『あ?何?』

「お、おみやげ…買ったんだ」

『何の?』

「ほら、東京行ってきただろ。この間のペンギン様ボールペンのお返しみたいな…」

『おー!あの全国ネットぴえん顔事件の!』

「………」

< 95 / 503 >

この作品をシェア

pagetop