あなたのそばにいさせて
太田フーズの直営レストラン1号店のオープン準備は着々と進んでいった。
デザインも設計も、太田フーズ側がとても気に入ってくれて、問題はなかった。
時間がないので忙しないことに変わりはないけど、トラブルがないので、赤木も小山田さんも楽しそうに仕事している。
私もサポートに入って、雑務をこなした。
会えるかも、と期待していた例の『彼女』は全く姿を見せず、上原さんも課長も『彼女』に関することは何も言わなかった。
そうして、あっという間に月日は流れて行った。