girl❗️girl❗️girl❗️
side美葉菜

「一緒に行くー?」

千晶が声をかけてくれるけど

「いい」
そう言って出る。

今は1人になりたい。

私は桜沢くんに
ただの迷惑としか思われていなかった。
あ、そっか。
いきなり告ったと思ったら同居だもんね。
おばさんや、
蓮斗くん、進斗くんとかおじさんは
歓迎してくれたから忘れてたけど、

「図々しくない?」
いつか大竹さんに言われた言葉を思い出す。

美音ちゃんは助けてくれて
否定してくれたけど、
大竹さんの言う通りだ。

私は身の程知らず。
思いがけない幸運に
有頂天になっていただけだった。

落ち込んで歩いていたら、

「ごめんなさい」
誰かにぶつかってしまった。

「福原。」「大地…」

「福原、さっきはごめん。
俺考えなしだった。
泣かせちゃったね。ごめん。」

「全然大丈夫。むしろありがとう。」

「ヤッター!感謝された!
ありがとう。俺を気遣ってくれてんだな。」

「気遣うも何も、
大地は何もしてないじゃん。
私が一番悪いのに…」

「そんなことない。
いつも思うけど
福原は自分を本当に自分を低く見過ぎ。
福原は可愛くて性格もいいんだから、
もっと自信持ったら?」

「ありがとう。
そんなこと言ってくれるの大地だけだよ。」

大地は少し真面目な顔になると、
「よく考えたら、
俺まだお前に振られてないよな。」

「うん、振った覚えはない。」
(友達としか考えられないとは言ったけど)

「まだ望みあるじゃん!」
嬉しそうな顔でガッツポーズをする大地。

「俺めっちゃ福原のこと好きだから。
その気持ちはこの前と変わってないから。
この前は桜沢の弟に邪魔されたけど、
何度でも伝えられる。
お前のことが大好きだ。」

ストレートな告白。
頬が桃色になってる。
やっぱ大地も緊張してるんだ。

「身勝手で利己的なお願いってわかってるんだけど、セカンドキス、お前の俺にちょうだい。大好きだよ。」

大地の唇が近づいてきた。
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