そして、次の世界へ。
大丈夫だよ、というふうに
1度目を閉じると彼はほっとした
ように笑って私の手を取った。
「よっこらしょっと。」
私を引っ張りあげて立たせると
スカートをはらってくれる。
「これで、綺麗だな。
じゃあまた明日、学校で。」
彼はひらっと手を振ると
弟を連れて去っていく。
彼のカバンについている
キーホルダーがゆらゆらと揺れた。
緘波くんって、弟がいるんだ。
知らなかったな。
クラスメートと関わりが薄いから
こうやって誰かのことを知るのは
珍しいこと。
少しだけ、嬉しくなった。
「ごめーん。店員さんが
レジ打ち間違っちゃって。
買い物おわったよー。」
1度目を閉じると彼はほっとした
ように笑って私の手を取った。
「よっこらしょっと。」
私を引っ張りあげて立たせると
スカートをはらってくれる。
「これで、綺麗だな。
じゃあまた明日、学校で。」
彼はひらっと手を振ると
弟を連れて去っていく。
彼のカバンについている
キーホルダーがゆらゆらと揺れた。
緘波くんって、弟がいるんだ。
知らなかったな。
クラスメートと関わりが薄いから
こうやって誰かのことを知るのは
珍しいこと。
少しだけ、嬉しくなった。
「ごめーん。店員さんが
レジ打ち間違っちゃって。
買い物おわったよー。」