ある朝、晴れた日の夢。
晴れた日。
窓から、オレンジ色の光が静かにさしている。静寂な朝の街のマンションや住宅を、朝焼けの光が照らしている。
昼間の騒々しい街とは大違い。鳥の声も、朝食の支度の音も、ましてや、車の音なんて聞こえもしない。
寝苦しい夏の夜をほんの数十分前まで過ごしていたはずなのに、どうしてこうも爽やかなのか。
汗で少し張り付いた寝間着は気持ち悪いはずなのに、心の中は心地の良いぬくもりで包まれている。
黒い粉末をコーヒーフィルターに入れる。しばらくすると、ポコポコという音がして黒い液体が容器に溜まり出した。
「...いい香り」
マグカップに入れたコーヒーの香りが鼻腔をくすぐり、熱さに目を覚ました。
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