最初で最後の恋。
私はまた人を殺めてしまった。

ハ、ハハッだめだだめだ。

と、血のついた手を見つめながら笑う

するとギュッと手を繋がれた視線の先には

悲しそうに笑う雅がいる。

「さぁ、帰ろうか優雅」

と、私もその手を引き櫻組を後にする

それから2時間後叔父様の屋敷につく

「ただいま戻りました」

と声をかけると待ってましたと言わんばかりに

マリアが、血のついた所を黒いタオルで拭く

あぁ。優しいな、マリア

そして優しくお帰りなさいませ。と笑う

これが私の幸せ。全てが終わったんだなと思うと

ガクッと力が抜け膝から崩れ落ちる

それをまた雅がパシッと、いつもどうり受けとり

お姫様だっこで、部屋に連れてく。

「ご、めん、ねっ、みや、び」

と、言い目をそっと閉じる
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