僕も好きだって言ったら?
「お泊りするの。一晩中一緒にいられるよ」
冗談じゃない。
たった数時間でも嫌で嫌で仕方ないのに、一晩中だなんて、冗談じゃない。
「……もちろん、姉さんの部屋で寝るんですよね?」
「ううん、この部屋」
出て行け。
そして今すぐ帰れ。
一緒に寝るとか、何されるかわかったもんじゃない。
「晩ご飯は私が作るから、楽しみにしててね」
そして彼女はやっと部屋を出て行った。
僕に逃げ道はないのか。
どうしても彼女に捕まってしまうのか。
ああ、憂鬱だ。
最悪だ。
もういっそのこと、このまま寝てしまおうか。
いや、その間にあの人が僕の部屋に来ることのほうが嫌だ。
僕は諦めて私服に着替え、リビングに向かった。
◇
「さあさあ、弟君。愛のこもった手作り料理ですよ」
食卓からいい匂いがしてくると思ったら、腕を引かれて席に座らされた。
彼女は僕の目の前に座る。
その隣で姉さんが一人で夕飯を食べ始めた。
彼女の目が早く食べてと言っている。
僕は箸を手に取り、ハンバーグに箸を通す。
一口サイズに切り、口に含む。
「……うま」
思わず零れた言葉を、彼女はしっかりと聞き取っていた。
両手を頬に当てて笑っている。
ポテトサラダもみそ汁もおいしくて、あっという間に食べ終えてしまった。
冗談じゃない。
たった数時間でも嫌で嫌で仕方ないのに、一晩中だなんて、冗談じゃない。
「……もちろん、姉さんの部屋で寝るんですよね?」
「ううん、この部屋」
出て行け。
そして今すぐ帰れ。
一緒に寝るとか、何されるかわかったもんじゃない。
「晩ご飯は私が作るから、楽しみにしててね」
そして彼女はやっと部屋を出て行った。
僕に逃げ道はないのか。
どうしても彼女に捕まってしまうのか。
ああ、憂鬱だ。
最悪だ。
もういっそのこと、このまま寝てしまおうか。
いや、その間にあの人が僕の部屋に来ることのほうが嫌だ。
僕は諦めて私服に着替え、リビングに向かった。
◇
「さあさあ、弟君。愛のこもった手作り料理ですよ」
食卓からいい匂いがしてくると思ったら、腕を引かれて席に座らされた。
彼女は僕の目の前に座る。
その隣で姉さんが一人で夕飯を食べ始めた。
彼女の目が早く食べてと言っている。
僕は箸を手に取り、ハンバーグに箸を通す。
一口サイズに切り、口に含む。
「……うま」
思わず零れた言葉を、彼女はしっかりと聞き取っていた。
両手を頬に当てて笑っている。
ポテトサラダもみそ汁もおいしくて、あっという間に食べ終えてしまった。