君だけは違うから




「なんでなんで?なんでいつもこうなるの?俺女の子大好きなのにぃ」


はぁ


「約束をそう十何回もすっぽかして許されるわけないでしょ?」


「寛大な心で受け入れてヨォ」


はぁダメだこいつ


「どうしよぉなぎぃぃぃ!このままだと俺一生フラれ続けるかもぉ」


私は一生告白すらされない危険があるんだけどねw


目の前で果てしなく落ち込む幼馴染み


…スッと息を吸う


「じゃあ私にしたら?」





真下を向けていた顔をこちらに向ける健


「私のこと彼女にしたら?あんたが約束忘れやすいのだってわかってるし、何回でも叱ってあげるし、簡単に捨てたりなんか…」


「いやいや笑笑。なに冗談言ってんのー?ないない!なぎはないよぉー笑笑」


イラァ…このクソ野郎が




そうです


こいつは女の子の告白を断らないくせに、私の誘いだけは絶対に乗ってこないのです


私だけが違うんです


それが悔しくて悔しくて…


そして、当然こんな誘いするくらいだもの


私は幼馴染みにずっと叶わない恋をしている



「なぎは俺の姉ちゃんみたいな存在じゃん!他には変えられないよぉー」


姉ちゃん…ね


恋人にはなれないんだよね


「なぎって本当俺のこと好きだよねー」


私の告白がガチだって絶対わかってるくせにこの仕打ち

このクソやろおおお


「へーへーそうですねぇ。さっさと新しい女の子見つけろ」


「そのつもりー」



ははは


泣きそ




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