君だけは違うから



はぁ…


幼稚園からずっと隣にいた


私のことを『なぎ』って呼ぶのは健だけ


性格がキツくて子供の頃から友達が少なかった私


健は女の子みたいだってよくからかわれて、それを守るのが私の役目だった


健はいつも私の後ろに着いてくるばかりだった


私にしか見せない表情だってあったし…



勝手に特別だって思ってた



健にとっての私は…他にない存在だと思ってた


でも違った



いや…ある意味特別だったか


他の女の子とは違う


私だけ恋愛の対象にはなれないんだから


いつ恋に落ちたのかわからないけど、気がついたら健に向く自分の目が幼馴染みじゃない事に気づいて…


はぁ

考えるのやめよ


どうせ意味ないんだし


初めて本気で告白した時も笑って流されて…


人生で一番傷ついた日だったな…



学校につき、いろんな子に囲まれて離れていく健の背中を見送る


…はぁ


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