闇の中の太陽
『だから!』

その後も奥さんは旦那さんを責めていた。

けど朝には、

『美蘭ちゃん、今日からここがあなたの家
よ。遠慮しなくていいのよ』

と、笑顔で話しかけてきた。

私は思わず顔が引きつりそうになった。

気持ち悪い、そう思った。

その日から叔母さんの時のように嫌われな
いように、笑顔の仮面を付けた。


大丈夫。


私が少し我慢すれば、私自身が幸せに暮ら
していける。

あの時のことに比べれば簡単でしょ。


大丈夫、大丈夫。

感情に鍵がかかる音がした。

その音は酷くにぶかった

もう二度と開かないようにきつくきつく鍵をかけた









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