闇の中の太陽
今日は変だ。酔っちゃたのかな?

いつもじゃ言わないようなことも言ってしまう。あんな夢見たからだ。自分が存在価値がない奴だって嫌でも思ってしまう。

…ヤバい、涙出そう。

「……美蘭」

「な、何?」

不意に呼ばれて涙声になってしまう。

「…大丈夫だよ。俺は美蘭を捨てたりしない」

侑哉が私の考えを読んだように言葉をかけてくれる。

「美蘭は俺にとって大事な女だよ。だからさ、こうやって俺の為に更に綺麗になって、俺のが好きって言ったから付けた事もない香水をつけてくれる、純粋で素直で優しくて綺麗な美蘭が好きだよ」

侑哉が息継ぎもままならないまま喋っている。

「だから、泣きたい時や寂しい時はさ俺でも、寛樹や奏太や……にもどんどん甘えていいんだよ。……本音を言えば俺に甘えて。大丈夫だよ、美蘭」

侑哉が必死に励ましてくれる。その優しさが嬉しかった。

「うん……ありがとう……っうっう…ふぅぅううっ」

糸が切れたように侑哉の肩でワンワン泣いてしまった。でも実の父親の手紙の時とは違う。

優しいぬくもりに包まれていた。



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