転生したら極悪非道な皇帝の妻になるが実は、ただのツンデレでした!?(9/29に修正済み)
「ほう。なら貴様も同じことをされてもいいのだな?」
えっ……?
するとあの男は、そのまま私を押し倒してきた。
覆い被され心臓は、ドキドキと高鳴ってしまう。
えっ……これって。
まるで前皇帝と前皇后様を再現しているような状態だ。
あの男は、そのまま私にキスをしてきた。
甘く深いキスをされてさらに心臓が激しく高鳴る。
唇を離すと首筋に移動してきた。
胸にも触れてくるので、余計に恥ずかしくなり
「待って……これだとあなたの両親みたい」だと呟いた。
すると気にしたのかピタッと動きが止まった。
あら……やめてしまうの?
恥ずかしいのに、いざやめられると残念な気持ちになるから不思議だ。
「陛下?どうしたの?」
「余計なことを言うなよ……思い出したら見られているような気持ちになる」
頭をかきながら言うあの男に思わず笑ってしまった。
私と同じで恥ずかしくなったらしい。
クスクスと笑う私にムスッとしたのか立ち上がってしまった。
そして後ろを向くと……。
「まぁいい。いつでもここでデキるからな。
それよりも周りが心配しているかもしれん。戻るぞ?
ここは、俺達の秘密にしておきたいからな」
「えっ?秘密にするの?」
「当たり前だ。ここは、貴重なモノが多いし、何より俺達が見つけたんだ。
秘密にするのは、当然だろーが?」
当然とばかりに言うあの男に驚くが私は、嬉しくなった。共有の秘密。
まるで前皇帝と前皇后様になったような気分だ。
素敵……ロマンチックだわ。
私は、うんと頷くとソファーから立ち上がった。
帰り道は、違う道で帰ると言う。
ランタンを持ちながら反対側の階段を歩く。
二ヶ所あるが、その中でも短い方の道にする。
あの男の話だとこちらの方が宮殿に近いだろうと予測する。
暗い道で不気味なので私は、ギュッと右腕にしがみつきながら歩いた。
「おい。あまりしがみつくなよ……」
「仕方がないじゃない。暗いんだもん」