転生したら極悪非道な皇帝の妻になるが実は、ただのツンデレでした!?(9/29に修正済み)

2人の絆。


私とアミーナは、馬車に乗り込むと走り出した。
 窓のカーテンを少し開けて外を覗くとあの男は、馬に乗り私達を守るように着いてきていた。
 なんとも不器用だが頼りになるのだろうか。

「久しぶりに母国に帰れるなんて嬉しいですねぇ~ユリア様」

「あなたは、呑気ねぇ~アミーナ」

 国が一大事だと言うのに呑気に母国に帰国出来ることを喜ぶアミーナに呆れてしまう。
 相変わらずマイペースと言うか……。

「だって、こういう時ではないと国に帰れませんもの。
 ユリア様が無事に皇后になられましたら
それこそ、簡単に帰れなくなりますよ!」

 力説して言うアミーナに確かにと思った。
皇后になるということは、そういうことになる。
 国を背負うなら簡単に帰れないし、それこそ嫁げば関係がなくなってしまう。
あぁ、それも不安なのかしらね……。

 皇后になることに色々考えさせられた。
皇后は、皇帝の次に権力を持つ最高の権力者。
 思ったより重く責任が重大だと改めて感じさせられた。
ハァッ……とため息を吐いた。

 何時間走ったのだろうか?
エミリオン帝国を出てアース帝国に近づいてきた。
 もう少しぐらいしたら見えてくるかしら?

 するとガタガタッと馬車が揺れて停まった。
な、何!?何が起きたのかしら?
 私は、慌てているとアミーナは、不安がっていた。

「ユリア様~」

「大丈夫?アミーナ。怪我はない?」

「はい。ユリア様は?」

「私は、大丈夫よ。それより何事かしら?」

 何だか嫌な予感がして私は、一緒に持ってきた木刀を握り絞めた。
 警戒しながら馬車の中から耳を傾ける。
すると、どうやら向かう途中に盗賊達に接触したようだった。

「貴様ら……何の用だ?そこを退け。
我々は、急いでいる。邪魔だ!」

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