イケメン芸能人と溺愛シェアハウス♡
生姜のいい香りが鼻に抜けて。
そのあと、優しいお出汁の風味が口一杯に広がった。
温かさとうまみが全身に染み渡る。
「すっごく美味しい!!天才だよ相良くん!!」
「そう。よかった。大げさすぎるけど」
「初めてでこんなに美味しく作れるなんてすごいよ!私なんて初めて料理した時失敗の連続だったよ」
上手に卵の殻が割れなかったり、ハンバーグ丸ごげにしたり。
始めたばっかの頃は悲惨だった。
「でも、その経験のおかげで今あんな美味しいもの作れてるからいいじゃん」
「え……そんな……あ、ありがとう」
そんな真っ直ぐ褒められるとは思っていなくて思わず彼から目を逸らしてうどんに焦点を合わせた。
「それ食べたらまた寝な」
相良くんはそう言って再び立ち上がると、私の頭に手を置いて。
「ちょっと仕事の電話してくる」
と言って部屋を後にした。
なんだろうこの感覚……。
唯十くんに触れられた時とは違う。
ドキドキするだけじゃなくて内側から暖かくなるような。
やっぱり熱が上がってきたのかな、なんて。
私は相良くんの手作りうどんを食べてから、言われた通りまた眠りについた。