イケメン芸能人と溺愛シェアハウス♡

バタバタと慌てた様子の足音がドアの外から聞こえて、その音がだんだん大きくなると、隣の私の部屋のドアを勢いよく開ける音がして。

「純恋ちゃん!!生きてる!?……あれ!?純恋ちゃん!?いない!!どこ!!唯十!!純恋ちゃんがいない!!そっちに純恋ちゃんいない!?」

わっ……どうしよう。
麻飛くんがすごい心配してくれているよ……。

元気になったからって相良くんの部屋でこうして過ごしているのが申し訳ない。

「……病人の部屋で出す声のボリュームじゃ絶対ないだろ」

と相良くんは呆れたよう部屋の外にいる麻飛くんにボソッとツッコむ。

麻飛くんを安心させるためにも、早く顔を見せなきゃと立ち上がろうとした瞬間だった。

ガシッ。

へっ……。

突然、右手を何かに掴まれた。

掴まれた方の手に顔を向ければ、大きな手が私の手首を包み込んでいて。

この手は相良くん以外ありえないのだけど、でもなんで……。
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