イケメン芸能人と溺愛シェアハウス♡
「雫久が純恋ちゃんのこと気にかけることで、俺よりも雫久のところに行っちゃったら寂しいなって。純恋ちゃん、俺のファンだって言ってくれてたから余計」
「唯十くん……」
眉尻を下げて本当に寂しそうにいうもんだから、胸が苦しくなる。
推しにこんな顔させてしまうなんて……罪すぎないか。
「純恋ちゃんには、ずっと俺の応援しててほしくて。見てて欲しい。……変だね、こんなこと自分からお願いするなんて」
「そんな、全然変じゃないですし!もちろん、私はずっと唯十くんのファンですよ!」
唯十くんから今までたくさんたくさん、元気をもらっていたんだ。
翔に振られたときだって、唯十くんたちの歌がなかったら、私は今もこんなに立ち直れてなかったと思うから。
辛い時も、楽しい時も、エンプは私の糧だったもん。
「大好きですよ、唯十くんっ!」
憧れのアイドルに直接愛を伝えられる日が来るなんて思っても見なかったけれど。
あまりにまっすぐ伝えすぎてじわじわと恥ずかしくなっていると、
フッと甘い香りに全身が包まれた。
こ、これは……。
「……ありがとう。俺も」
っ?!
耳元で優しく囁かれて。
唯十くんはそのまま脱衣所を出て行った。