イケメン芸能人と溺愛シェアハウス♡

……唯十くんに、抱きしめられてしまった……。

いくら勢いとは言え『大好き』なんて盛大な告白をしてしまって。

しかも……。

『俺も』
って。

え、夢じゃないよね?!
確実にそう言っていたよね?!

どうしよう。あれから部屋に戻って数分が経つけれど、顔の火照りが全然おさまってくれない。

まさか抱き締められるなんて思うわけないじゃん!!

たしかに唯十くんは、昔からファンの間でも、いい意味で、あざといとか媚びるのがうまいとか人たらしとか散々言われていたけれど!

いや……そうだ。あれは営業。
唯十くんなりの、ファンの引き止め方なのかもしれない。

離れるなんて一言も言っていないのだけど!

でも……なんだろう、この違和感。

唯十くんに抱き締められたとき、確かにとても驚いたしドキドキしたけれど……。

相良くんからギターの弾き方を教わったとき、指が触れた時よりも、どこか落ち着いていて。

ベッドで横になりながら、かすかに服に残った唯十くんの匂いが香って。

なぜか、相良くんの歌声を思い出してもう一度聴きたくてたまらなくなってしまった。
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