一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています

あの人のことは、恨んだり憎んだりしたが、産むと決め、そして生まれてきてくれた我が子は命に代えてもいいほどかわいく、私のたった一人の家族となった。

真由は私だけの子であり、あの人は関係ない。

絶対に知られるわけにはいかない。

大村グループなどという更なる大きな後ろ盾を持っているなんて……。
ただのロクでもない遊び人だと思っていたのに。
いや、そうであればあんな大金置いていけないか……。
今思えばそう思う。しかしあの時は頭に血が上り、何も考えたくなくて、考えないようにしていた。


そう、きっと向こうだって、こんなスキャンダルはご法度なはずだろう。

たった3ヶ月、なんとか乗り切るだけだ。
私は自分にそう言い聞かせると、自転車のペダルを勢いよく漕いだ。
< 14 / 299 >

この作品をシェア

pagetop