一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています

動揺する私を諭すように真翔さんは私の肩を掴み、視線を合わす。

「咲綾、咲綾はなにも悪くない。すべての責任は俺にある」

「でも、でも……」

「咲綾の怒りも、憎しみも当然だと思う。だから、だからもう一度俺にチャンスをくれないか?」
真翔さんの言っている意味が解らず、私はうつろな瞳で真翔さんを見る。

「咲綾と真由ちゃんにもう一度きちんと向き合いたい。真由ちゃんに、真由にきちんと父親として認められたい」
真剣な瞳の真翔さんに、私はどうしていいかわからなかった。

真翔さんは責任感の強い人だ。
真由が自分の子供だと知れば、こうして責任を取ろうとしてくれる。

それでいいの?

真翔さんの気持ちが嬉しい反面、責任感や真由の父親だから一緒にいようと言われるのはではないか?

そんなことで真翔さんを縛り付けていいのだろうか?そんな持ちが交錯した。







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