一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています
「会社の上司の方に迷惑をかけるなら、僕に頼ってください」
真剣な瞳を向けられた気がして、私はどう答えるかわからず副園長先生と見つめ合う形になってしまう。
「真由!」
そこへ聞きなれた声が聞こえ、私はビクッとしてその方をみた。
どうしてここに。
今、話題に上っていたその人を、私は驚いてみた。
真由は嬉しそうに滑り台を降りると、真翔さんに抱き着く。
「咲綾、むかえにきた」
真由を抱き上げると、真翔さんは会社でみせる完璧な笑顔をたたえていた。
「どうして?」
「だって、今日佐々木さんいなかっただろ? 暑いし電車で家まで大変だから迎えに来た」
何も言えない私に対し、真翔さんは副園長先生に仕事用の笑顔を向ける。