一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています
「先日はいろいろありがとうございました。今後私も迎えに参りますのでよろしくお願いします。申請が必要でしたら用紙を真由に持たせてください」
真由を抱っこしながら、真翔さんは頭を下げると私を促す。
「さあ行こう」
そこへ何人かのお母さんたちがお迎えにやってきて、真翔さんと真由と私を交互に見る。
真翔さんは一人でいても、目立つ人だ。
保育園には似つかない、雑誌から抜け出したような完璧なスーツ姿。
そんな人がとあいさつをすればどうなるか……。
「あの、副園長先生、失礼します」
私は少し気まずくなり慌てて副園長先生に頭を下げると、真翔さんの後を追った。