一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています

すっかり慣れてしまった車に乗り込むと、私は真翔さんに声を掛けた。
「どうしたんですか? 急に……」
「迷惑だった?」
さほど悪びれる様子もなく、真翔さんは言うと車のミラー越しに私を見た。

「そう言うわけじゃないですけど、どんな噂が立つか……」
「真由の父親でいいだろ? なんの問題が?」
淡々と言ってのける真翔さんに、私は何も言えず黙り込んだ。

「礼華ちゃんがご飯を食べにおいでって言ってきたんだ。それもあってむかえに来た。行ける?」
私が返事をする前に、真由は「亜里沙ちゃん!」と嬉しそうに声を上げた。


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