一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています

「それはないわよ。真翔君がここに話にきたとき、悠人さんに怒られてたもの。どうしてそんなことしたんだって。どれだけ咲綾ちゃんが大変だったかわかってるのかって。悠人さんが謝ることがあっても、責めることはないわよ」

今日、ここに来るまで二人にどんな反応をされるかわからず不安だったが、副社長も礼華さんも変わらず接してくれていた。礼華さんの言葉に私はホッとする。

「それならよかったんですが……」

「ねえ、咲綾ちゃん、女同士内緒にするわよ。何か悩んでるの?」
私の表情が冴えないことを礼華さんは見抜いたのだろう。
その言葉にどう説明すべきか、思案しつつ言葉を発した。

「とっても嬉しいんです。真翔さんにこうしてもう一度会えて、真由にもパパが出来て」
そこで私は一度言葉を止めた。

「でも、真翔さんは本当に良かったのかって。責任感だけでこうしてそばにいてもらうのは……少し辛いなって。もともと私のせいでこうなってしまったので……」
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