一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています
そこまで言って自嘲気味に笑った私に、礼華さんは優しく問いかける。
「咲綾ちゃんは真翔君が好きなのね?」
初めて人から問われ、私ははっきりと自覚をする。
惹かれてる、そんな言葉では足りないほど、私は真翔さんのことが好きで私を見て欲しい。
「そうみたいです」
小さく頷く私に、礼華さんも真由たちに視線を向ける。
「咲綾ちゃんは優しいね」
「え?」
意外な言葉に私は礼華さんを見た。
「だって、「責任とって結婚して」それを言うことだってできるのに。好きとか嫌いとか関係なく真翔君は御曹司よ。苦労しないと思う。真翔くんの気持ちなんて考えることなく結婚を迫ることだってできるじゃない。咲綾ちゃんが好きなら問題ないと思うわ」