一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています

好きな物を選べるシステムのようで、私は真壁さんのおすすめのAランチを注文する。
美味しそうな、鶏の照り焼きやサラダが並ぶトレーを手に、窓際のテーブル席に座った。

「ここは値段も手ごろだしおすすめよ。お弁当を持ってきてもいいし」
食べながら色々と説明をしてくれる真壁さんの言葉に、私は頷きながら節約のためにもそのうちお弁当にしようかな。そんなことを思いながら、久々のランチをおいしくいただいた。

「何か心配事はある?」
食後のコーヒーを飲みながら言った真壁さんの言葉に、私は考えるようにコーヒーを置いた。
心配事しかありません。しかしそんなことを言える訳もなく。

「まだわからないわよね。専務は私の担当する副社長の弟さんでね」
そういえばそんな事が昨日のネットにも書いてあった気がする。
そう思いながら私は真壁さんの話を聞いていた。
「とても温厚で優しい方だから、特に心配することはないと思うわ。主に今は海外の事業をメインにされてるから、語学が堪能と聞いて室長があなたを押したのよ」

温厚で優しい方……ね。

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