一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています
「ママ! パパ!」
昨日の夜から会っていなかったから、余計に甘えたかったのだろう。
真由は一目散に私たちの方へ向かってくる。そんな真由を愛しそうに真翔さんが抱き上げた。
「真由、いいこにしていたか?」
真翔さんの言葉に、真由は「うん」と答えると私にも手を伸ばす。
真由を受け止め抱きしめると、真由の目の前で昔の話や、複雑な話をする訳にも行かず、私はお母様たちに静かに頭を下げた。
「真由だ。俺の娘」
真翔さんの端的な説明に、お父様たちは驚いたように真由と真翔さんを交互に見つめる。
「パパ、だーれ?」
きょとんとした様子で、初めて見る人に真由は視線を向ける。