一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています
そのあと、礼華さんに促され、私と真翔さんそしてお父様とお母様でリビングのテーブルにつく。
「父さん、母さん」
真翔さんの声を遮るように、お母様が声を発した。
「咲綾さんだったかしら?」
どう話をすべきが分からず、言葉を探していた私に優しい声が聞こえた。
「はい」
「真由ちゃんは、真翔の子よね?」
その問いに、私は小さく頷いた。
「どういう経緯があったかはわからないけど、本当に愚息が申し訳ありませんでした」
テーブルに額が付きそうな程頭を下げれ、私は慌ててお母様を止める。
「頭をあげてください!」
そう言った私に横で、今まで黙っていたお父様がキッと真翔さんを睨みつける。
「真翔、どういうつもりだ」
先ほどとは違う低い声に、私はビクリとする。お母様は優しく接してくださるが、いち大企業の社長であるお父様は、また違った思いがあるのかもしれない。
いきなり子供をつれて現れた私を、認められなくても仕方ないかもしれない。