一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています
そう言えばお母様が違うとか、お家騒動とか書いてあったな。
色々今までにあったのかもしれない。
そうは思うが、真由とこの人との接点はどうしても作りたくない。
そう思い私はキュッと唇を噛んだ。
「あの。せっかく副社長にお誘い頂きましたが、専務からお断りをしておいてください」
頭を下げると、専務が慌てたように声を発した。
「松永さんが謝らないで。強引に誘ったのは兄貴なんだから。でも」
そこで一度言葉を止めた後、まっすぐに専務は私を見た。
「まだ月曜日、気が変わるかもしれない。週末まで考えてみて」
真剣な表情で言われ、私はこれ以上この場で断ることが出来ず、小さく頷いた。
しかし、どれだけ言われても、真由と専務との接点を作る気がなかった私だったが、それはすぐに終わりを告げた。