一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています

そして自転車に乗るも、漕いでいるペダルがやけに重たく感じて息が切れる。

それでも何とか真由を保育園へと送り届け、電車に乗り込み扉にもたれ掛かかると大きく息を吐いた。

熱はないし大丈夫。

そう自分に言い聞かせて私は会社へと急いだ。

その日は会議続きで、かなりバタバタしていた。
忙しかったのが良かったのか、頭痛はしたがなんとか仕事をこなせていた。

「松永さん、もう上がって?」
時計を見ればもう17時半を回っていて、専務に至っては昼食も食べただろうか?というほど忙しかった。
「いえでも……」
そう言いながら、私は専務に渡すための書類を手に立ち上がった。

「もうほとんど大丈夫だから……松永さん!!」

あっ……。

専務の声が遠く聞こえたが、私の意識は暗闇へと落ちていった。

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