一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています
真由はと言えば、すでにまた砂場で遊びだしていた。
隣にいる亜里沙ちゃんは、真由とほぼ同じ背格好で、副社長にも礼華さんにも似ているかもしれない。
真っ黒の髪はきれいに切りそろえられていて、クリッとした瞳がとてもかわいい女の子だ。

「亜里沙ちゃん」
私はそっと砂場にしゃがむと、二人を見た。
「なーに?」
にこりと笑った亜里沙ちゃんに、私はゆっくりと話しかけた。
「真由と遊んでくれてありがとう」
「いいよー」
楽しそうな二人に私も知らず知らず笑顔になる。

「変わるよ。座って休んでて」
優しく後ろから響いた声に私は振り返った。
「まなくん遊ぼう」
亜里沙ちゃんと、真由が代わる代わる専務の腕を引っ張る。
「わかった。わかった。何する?」

そう言いながら二人と手をつなぐ。
出会い方が違えば、こんな日常があったのたろうか?
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