一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています
「大丈夫?」
私はその方へ視線を向けると、グラスを乗せたトレーを持った礼華さんがいた。
そのトレーをテーブルに置くと、その一つを私の前へと置いた。
「ありがとうございます」
お礼を言うと、私たちは楽しそうに遊ぶ4人に目を向けた。
「本当、こんなふうになれて良かった」
静かに言葉を発した礼華さんは、少し遠くを見ているような気がした。
「色々あったって……」
聞いていいかわからなかったが、つい出てしまった私の言葉に礼華さんは少し苦笑した。
「そうね。亜里沙が生まれるまであの二人色々あってね。こんなお金持ちに生まれるとそれはそれで大変みたい」
サラリといった言葉に、私は少し迷いながら言葉を発した。