一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています
「でも……まゆ、お誕生日おわったよ?」
少し寂しそうに言った真由に、専務が柔らかな笑顔を向ける

「真由ちゃんもこないだ三歳になったんでしょ? 一緒にお祝いしたいな」
その言葉に、真由がパッと笑顔になる。

「うん!」
嬉しそうに亜里沙ちゃんと顔を見あわせながら、用意されたお誕生日席へと座る。

「大人は、ワインでも開けるか」
副社長の言葉に、専務が小さく首を振った。

「珍しいな? 飲まないのか?」
意外と言いたそうな副社長に、専務は曖昧な表情を見せた。

「ああ、そっか。礼華と咲綾ちゃんは?」
副社長はなぜか納得したように、クスリと笑うと、礼華さんと私に視線を向ける。

「私はジュースにするわ」
礼華さんの言葉、私は「同じで」と答えたると、いつもより低い声が聞こえた。
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