一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています
「そういう専務はどうなんですか? 結婚」
もうこの先、こんな風にプライベートで専務と話をすることはないだろう。
いつか、どこかのご令嬢と結婚して、子供を……そこまで考えたところで考えるのをやめる。
「俺? そうだな……」
少し考えるような表情の専務に、私はいらないことを聞いてしまったと咄嗟に言葉を続けた。
どんな答えでも知らない方が自分と真由の為だ。
「副社長と礼華さんは、恋愛結婚なんですよね」
「ああ、恋愛も恋愛。大恋愛だな」
思い出したのか、苦笑いにも近い表情の専務は言葉を続けた。