愛は惜しみなく与う⑤
ぐぬぬぬぬ


「あたしだけ知らんの、仲間外れみたいで寂しい…」


泉の肩に手を乗せて、ピタッ引っ付くと、泉は眉を下げてあたしを見た


「わざとやってんだろ」

「ん?何が?」

「それだよ、それ」

「寂しいだけやで?」


全力の潤んだ目で泉を見れば、3秒くらい固まったあと、大きな溜息


「笑わずに聞けよ。そんなに気になるなら、新に聞いておいで」


はいはい。そう言いながら、結局最後は優しくあたしに言った



泉、ちょろいぞ!ええんか、総長がそんなんで!!!
ってゆうツッコミは心の中でして、気になるから新のそばに行くと、少し待ってくれと言われる


笑ったら殺されるから、笑いを抑えるのでお待ちを。そう言った



「泉もトラウマだよな…」

そんな中でも響は不憫そうに泉を見ていた。
トラウマ?トラウマになるような事って…
笑えへんくないか?

ますます分からへんくなった


勿体ぶるから、大した事ちゃうかったら怒るで!と思ったけど、大した事やった
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