愛は惜しみなく与う⑤
『う、うわ、本物だ』


猫田さんはふらっと身体を揺らす。気絶しないでくださいよ?


「ね、猫田と言います。ルナちゃんのファンで…」

『猫にゃんねー!ルナにぴったりだなぁ〜猫にゃんと電話できて嬉しいなぁ』


ゴホン

おじさんがキャバ嬢にデレデレしてる所とか、見たくないんですが…


『ルナ、電話の持ち主の人にお世話になったから、猫にゃんも仲良くして欲しいにゃ』

「も、勿論だよ!仲良しだよ」

『ルナうれしぃ〜猫にゃん大好き』


ルナさんがそういって、猫田さんは軽く失神した。ええ、もう、早く終わってください

ま、本物だと信じてもらえたので

こちらとしても、万々歳です


少ししてから猫田さんは我に帰り、私の手を握った


「あんた、好きだ!!!なんでも情報やるよ!」


なんと単純…簡単な人でよかったです


「ありがとうございます」


一応頭を下げておく。ついでに飲み物を奢ってくださるようなので、お言葉に甘えましょう


カードしか持ってませんのでね 
現金のみと言われて困ってたところです。
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