愛は惜しみなく与う⑤
「あーそれだったな。あの後、俺は夜までずっとここで酒呑んでたんだけどさ。またそのアンタレスが来たんだよ。
閉店間際にさ。俺はあのねえちゃんが取り乱してたのを思い出して、チラチラその男を見てしまって。」
猫田さんはグイッと自分の飲み物を飲み干した
「あっちから話しかけてきたんだ。イチャモンつけられるって思ったらさ…なんて言ったと思う?」
「……」
何も答えずにいると猫田さんは私の言葉を待たずに言った
「どんな顔してた?」
「はい?」
「そう第一声で言われたんだよ。どんな顔してた?って。俺もあんたと同じように、は?ってなった」
そういうことか
分かりましたよ。サトルがしそうなことですね
どんな顔してた
杏様の反応を知りたかったのか。
杏様がサトルがここに居たかもしれないと分かった時の反応を…
ただそれだけを知りたかったんですね
閉店間際にさ。俺はあのねえちゃんが取り乱してたのを思い出して、チラチラその男を見てしまって。」
猫田さんはグイッと自分の飲み物を飲み干した
「あっちから話しかけてきたんだ。イチャモンつけられるって思ったらさ…なんて言ったと思う?」
「……」
何も答えずにいると猫田さんは私の言葉を待たずに言った
「どんな顔してた?」
「はい?」
「そう第一声で言われたんだよ。どんな顔してた?って。俺もあんたと同じように、は?ってなった」
そういうことか
分かりましたよ。サトルがしそうなことですね
どんな顔してた
杏様の反応を知りたかったのか。
杏様がサトルがここに居たかもしれないと分かった時の反応を…
ただそれだけを知りたかったんですね