愛は惜しみなく与う⑤
「おう。こっちこそ!ルナちゃんと話させてくれてありがとな!」


喜んでくれるなら、ルナさんも本望ですね。関西だけではなくここまで人気になってるのは、凄いことです

とりあえず



今日ここにきたのは、スコーピオンに探りを入れたかったのともう一つ

「人探しをしてまして」


関西を出るときに持ってきたのは、鈴の写真。
黒髪ショートの、杏様に良く似た少女


手段は選んでられません


こっちはもう、東堂組を動かしているんです。杏様は知らないですけどね。
後悔したくない


やれることは全てやる


それなりの情報と交換で、鈴の写真をみせて話を聞くが特に成果は得られず。


『志木、見つかったか?』

「いいえ。ピンときてる人も居ないようですね。ここで探すより組を動かした方が効率いいですか?」

『……そうだな。その辺はお前の判断に任せる。好きなだけ使え。それで…』


低いがよく通る声で話す電話相手



『杏は…大丈夫か?無茶してねぇか?』



子を思いやるような優しい声



「雄作さん、大丈夫です。無茶しないように私が見ています』
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