愛は惜しみなく与う⑤
必死の私を見て、雄作さんは黙って話を聞いてくれて、そして私の憶測を信じてくれた。


『杏は可愛い娘だ。こんなクソみたいな世界に置きたくないから自由に育てた。もしお前のいうことが本当なら、俺は手を貸す』


だから

もう少し確信の得れる情報を持ってこい


そう言われました


そこからは必死ですよね。事件の場所に足を運んだり、捕まったスコーピオンの奴らに会いに行ったり

あり得る場所すべての監視カメラもみた


そしてやっと見つけたんです


確信的な証拠を


それを持っていって雄作さんは、首を縦に振ってくれた。


『杏を救うぞ』


そう。大きな組織が動いた


『杏には言うなよ。裏ですべて進めて、気づかれる前に終わらせる』

「そうですね。私もそのつもりでした。鈴を…見つけないと」

『それに関してはお前に任せるぞ?いいんだな?』

「はい、この命に変えても、必ず」

『お前のそう言うところが重いんだよ』


い、痛いです。
雄作さんに腰を叩かれる。金属バットで殴られたような痛さ

加減をしてくださいよ…
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